散布剤の使用方法

私たちは農薬を販売していることもあり、現場の農家さんからどのように使用するのが一番良いのかご質問を受けることがあります。

殺虫剤なら、虫の発生をよく見て散布初期に。殺菌剤なら予防剤なのか治療剤なのかを理解したうえで。といった”タイミング”の問題もありますが、散布そのものの技術も効果に影響が出ます。

まずは、散布の圧力。込み入った葉の内部まで薬剤を届かせるためには、ある程度の圧力が必要ですが、実は強すぎても液滴が細かくなりすぎ、風で飛んで行ってしまうリスクがあります。

他には、先日お話ししたような”浸達性”の問題もあります。広がりにくい性質の薬剤は、丁寧な散布を心掛け、トマトやきゅうりといった果菜類では、噴霧口を上向きにして下葉の裏から散布するのも効果的と言われています。

また、薬剤の広がりや付着を手伝ってくれるものとして、”展着剤”があります。農薬の中はすでに界面活性剤が入っているので要らないのでは?と疑問に思われる方も多いのですが、展着剤は実に奥が深いのです。

展着剤の話は、また別の機会にお話しできればと思います。