猛暑で植物が枯れるのを防ぐ!農家が見直すべき「土づくり」とは?

近年、日本全国で記録的な猛暑が続き、丹精込めて育てた農作物が高温により枯れてしまうという深刻な影響が出ています。この猛暑による被害への対策に、多くの農家が頭を悩ませている状況です。

しかし、適切な「土づくり」を行うことで植物の猛暑耐性を高められます。

この記事では、猛暑による植物への影響とその対策として効果的な土づくりの方法について解説します。

猛暑で植物が枯れる原因を解説

猛暑時に植物が枯れてしまう原因は、主に以下の3つが考えられます。

● 地面が熱くなりすぎる

● 水がすぐ蒸発する

● 作物が栄養不足になる

それぞれの原因を理解すると、効果的な対策を講じることができます。

地面が熱くなりすぎる

夏の強い日差しは地面を直撃し、土壌温度を急上昇させます。

植物の根は一般的に地上部よりも高温に弱く、40度を超えると根の機能が低下します。高温ストレスにより、根が水を吸収する能力が著しく低下し水を吸えなくなると、地上部に水分を送れなくなり、結果として植物全体が水不足になります。

実際、土壌温度が35度を超えると多くの野菜や花の根の活動が鈍くなり始め、40度を超えると根の成長がほぼ停止してしまうことが研究で明らかになっているのです。

水がすぐ蒸発する

暑い日が続くと水分は蒸発しやすくなります。猛暑では、水分の蒸発速度が通常の2〜3倍になることも。特に砂漠のような「乾燥した土」は特に要注意です。一度乾燥してしまった土は、水をはじく性質(撥水性)を持つようになり、水やりをしても表面が濡れるだけで内部まで浸透しにくい状態になります。

土の状態が良くないと、水やりをしてもすぐに乾いてしまい、植物は継続的な水分を得られません。これが続くと、葉が萎れ、最終的に植物全体が枯れてしまう原因となります。

作物が栄養不足になる

猛暑日の過剰な水やりや不安定な気候による大雨によって、与えた肥料が流れ出てしまい、植物が栄養不足の状態になってしまうことがあります。

栄養が十分に吸収できないと、植物の成長が悪くなり、猛暑への抵抗力も低下します。適温を超える環境では、光合成能力の低下や代謝異常、日照量や水量によるストレスなど様々な障害を引き起こすのです。

猛暑による栄養不足は、直接的なダメージのほか、抵抗力も衰えるため植物の成長に大きな影響を与えます。

猛暑で植物が枯れない強い土づくりの基本

猛暑に負けない土づくりには、以下の3つのポイントを押さえることが重要です。

●水をしっかり蓄える

●地温を下げる

●養分をしっかりキープする

ひとつずつ解説します。

水をしっかり蓄える

理想的な土は、水はけが良く、かつ水持ちも良い「団粒構造」を持つ土です。

団粒構造とは、土の粒子が適度に集まって小さな塊(団粒)を形成している状態のこと。土の中に適度な隙間があることで、水はけと保水性の両方が確保されます。

日差しが強くなる前、なるべく早朝にたっぷりと水やりをすると、日中の蒸発を最小限に抑えられます。特に猛暑日には朝晩1日2回の水やりが効果的です。夕方の水やりは翌朝まで水分を保持するのに役立ちます。

また、柔らかい「ふかふかの土」にすると水の吸収が高まり、根も伸びやすくなります。ふかふかの土とは、有機物が豊富で適度に団粒化された状態を指します。堆肥や腐葉土などの有機物を定期的に施すことで、このような理想的な土壌環境を作れるでしょう。

地温を下げる

地温管理は猛暑対策の要です。直射日光を遮り地温上昇を防ぐ「マルチング」は非常に有効な方法です。

●マルチシート

●敷きわら

●腐葉土

●バークチップ など

これらを土の表面に敷くことで、地面の熱を下げると同時に水分の蒸発も抑えられるため、一石二鳥の効果があります。

また、簡易的な日陰を作ることも効果的です。寒冷紗や遮光ネットを利用して、強い日差しを和らげると、地温の上昇を抑制できます。特に定植直後の若い苗や、高温に弱い作物にとっては大きな助けになります。

養分をしっかりキープする

猛暑時に養分をキープするためには、固体肥料より液体肥料の使用が効果的です。固体肥料は熱によって急速に溶け出し、植物が一度に過剰な肥料を吸収してしまう可能性があるためです。これに対し、液体肥料は希釈濃度を調整しやすく、必要な分だけを効率的に与えられます。

また、有機物を土に混ぜることで微生物の活動を活発化させることも可能です。土壌微生物は、有機物を分解して植物が吸収しやすい形に変える役割を担っています。微生物が豊富な土壌は、植物の根の成長を促進しストレス耐性を高める効果があります。

猛暑でも植物が枯れない!「腐植酸資材」とは

近年、猛暑対策として注目されているのが「腐植酸資材」です。腐植酸は自然の力を活かした土壌改良資材として、持続可能な農業に貢献する可能性があるとされています。

「腐植酸」とは自然の力を活かした土壌改良資材

腐植酸とは、天然由来の有機物が長い時間をかけて変化した物質です。動植物の死骸や排泄物などの有機物を微生物や菌が分解していく過程で残った有機物が、化学的な反応により生成されます。

また、バイオスティミュラントに有効利用できる資材として期待されている成分の1つです。バイオスティミュラントとは、植物および土壌などの周辺環境が持つ本来の力を活用して、植物の健全な生育と安定した収穫を目的とする資材や技術のこと。化学肥料や農薬に依存しすぎない、持続可能な農業を展開する手段のひとつとして世界中で注目されています。

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腐植酸が植物の猛暑耐性を高める理由

腐植酸には、植物の猛暑耐性を高める様々な効果があります。

効果

解説

発芽・発根の促進

腐植酸は種子の発芽を促進したり、根の成長を活性化したりします。強い根系は、猛暑時の水分吸収に大きく貢献します。

水分と養分の吸収力アップ

腐植酸は土壌中の水分を保持する能力が高く、乾燥しにくい環境を作り出します。また、土壌中の養分を植物が利用しやすい形に変換する働きもあります。

微生物活性化

土壌微生物は、有機物の分解や養分循環、病害抑制など多くの役割を担っています。微生物が活発に活動する土壌は、植物にとって理想的な生育環境となります。

団粒構造の促進

団粒構造は水はけと保水性のバランスが取れた理想的な土壌構造です。腐植酸が土壌粒子を結びつけることで、空気や水が適度に存在する環境が作られます。

 

成長の促進やストレス耐性など、総合的に植物が成長しやすい環境を促します。猛暑対策は環境の整備に加えて植物そのものを強くすることも重要です。

腐植酸のメリット・デメリット

魅力的な腐植酸ですが、いくつかのデメリットもあります。メリットと合わせて確認しておきましょう。

メリット

デメリット

・根の成長を促進

・養分の吸収力アップ

・植物代謝の活性化

・団粒構造になる

・保水・保肥力の向上

・微生物の活性化

・過剰に使用すると土壌中の塩分濃度が上がりすぎる=根焼け

・未分解の有機物が残っている腐植酸を使うと、土壌中で分解される過程でアンモニアなどのガスが発生する可能性がある

 

腐植酸は使いすぎたり純度の低い製品を使ったりすると、かえって悪影響を及ぼす可能性があります。使用量や頻度を正しく守って使うことが大切です。

また、腐植酸は酸性の土壌を中和する効果があるため、アルカリ性が強い土壌では使用量に注意が必要です。ただし、日本の土壌は酸性傾向にあるので、多くの場合は問題ありません。腐植酸肥料と化成肥料や有機肥料と併用することも可能です。植物の成長を助ける組み合わせとして効果に期待できるでしょう。

猛暑で植物が枯れない土づくりに最適な腐植酸の解説

猛暑対策として腐植酸を活用する際の、選び方や使い方について解説します。

腐植酸資材の選び方

腐植酸資材には、液体タイプと固形タイプがあります。それぞれに特徴があり、用途に応じて選ぶことが重要です。

タイプ

効果

液体タイプ

水に溶けているため即効性があり、使用方法も簡単。

潅水時に混ぜたり葉に散布したりできます。特に、既に植えられている作物に対して使用する場合は、液体タイプが適しています。

固形タイプ

(粉末や粒状)

効果が長続きする特徴があります。

土壌改良や定植前の準備段階で使用するのに適しており、一般的に液体タイプより安価な傾向があります。

 

初心者や小規模な農家にとっては、計量や希釈が簡単で即効性も期待できる「液体タイプ」が扱いやすいでしょう。

なお、おすすめのバイオスティミュラントとして、日本化薬が手掛けるアグリアスの「エクスプルート」があります。この製品は高品質の腐植酸を含み、植物の根の発達促進や猛暑耐性を高める効果が期待できます。詳細は商品紹介ページをご覧ください。

使用のタイミング

腐植酸は、種まきや植え付けのタイミングに使用するのが最も効果的です。植物が成長を始める初期段階で根の発達を促すことで、その後の生育がスムーズになります。

ただし、生育期間中の使用も植物の抵抗力を高める効果があります。特に高温ストレスが予想される時期の前に使用するとよいでしょう。

土壌改良のために腐植酸を使用する場合は、春や落葉の時期(秋)がおすすめ。 この時期に腐植酸を施すことで、次のシーズンに向けて土壌環境を整えられます。特に秋の使用は、冬の間に腐植酸が土壌と十分に混ざり合い、春からの作付けに最適な環境を作り出します。

製品には使用方法が記載されているので、使う前に必ずチェックしましょう。

猛暑で植物が枯れない対策をしよう!

気候変動により、今後も猛暑の頻度や強度が増す可能性が高いとされています。そのような状況の中で持続可能な農業を実現するには、自然の力を活かした「土づくり」が不可欠です。

中でも腐植酸資材をはじめとするバイオスティミュラントは、化学肥料や農薬に頼りすぎない、環境にやさしい農業を実現するための有効な手段です。植物本来の力を引き出し、自然のサイクルを尊重することで、猛暑にも負けない強い作物の生育を目指せます。

なお、日本化薬では根張りを良くして養分吸収を改善することに特化したバイオスティミュラント(エクスプルート)を取り扱っています。猛暑に負けない植物の発育を目指したい方は、ぜひご検討ください。

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